楽天シニア リスナーのための実践マニュアル

心がほどける、
3分と5分の瞑想

朝は3分、頭と心を整えるために。夜は5分、一日をそっと置いて眠るために。
講師:マヒロ St(Mahiro SantaMonica)(臨床心理学)

はじめに ― 3つの約束

  1. 上手にやろうとしない。考えが浮かぶのは、失敗ではありません。気づいて、そっと戻れば、それが練習です。
  2. 無理に呼吸を深くしない。いつもの呼吸で大丈夫です。苦しくなったら、自然な呼吸に戻してください。
  3. つらくなったら、やめてよい。目を開けて、周りを見て、足の裏を感じる。それも立派な瞑想の終わり方です。

準備 ― 始める前に(1分)

  1. 場所:朝は椅子のある静かな場所、夜はベッドで。立ったまま目を閉じないでください(転倒予防)。
  2. 姿勢:椅子では、足の裏全体を床につけ、背もたれに軽く寄りかかります。手は太ももの上に、そっと置きます。
  3. 目:軽く閉じるか、閉じにくければ、少し下を見て半分開けたままで構いません。
  4. 合図:タイマーは「やさしい音」で。夜は、画面の明かりを見ないよう、音声だけで行います。

実践A ― 朝の3分「リセット瞑想」ガイダンス

以下は、講師がそのまま読み上げる原稿です。〔 〕は読まずに間をあける指示です。

では、始めましょう。椅子に、ゆったりと座ってください。

足の裏が、床にしっかりついている感覚を、感じてみます。……右足、左足。靴下や床の、ほんの少しの温かさや硬さに、気づけるでしょうか。

〔10秒あける〕

お尻に体重がかかっている感覚、背中が背もたれに触れている感覚にも、そっと注意を向けます。

今、あなたの体は、ここに座っています。それで、十分です。

次に、呼吸に注意を向けます。変えようとしないでください。いつもの呼吸のままです。

息を吐くときに、心の中で「1」と数えます。次の吐く息で「2」。……10まで数えたら、また1に戻ります。

〔30秒あける〕

途中で考えが浮かんでも、大丈夫です。買い物のこと、家族のこと、昨日のこと。浮かぶのが、普通です。

気づいたら、自分を責めずに、「ああ、考えていたな」とそっと認めて、呼吸に戻ります。その戻る動きこそが、今日の練習です。

数えるのを、やめます。今度は、耳に届く音を、そのまま聞いてみましょう。遠くの音、近くの音。

〔15秒あける〕

最後に、今日の願いを、ひとつだけ心に置きます。大きな目標でなくて構いません。「今日は、急がない」「今日は、よく味わう」。そんな小さな一言で大丈夫です。

ゆっくり目を開けてください。……お疲れさまでした。これで、朝の3分は終わりです。

一人でやるときの手順カードA(朝・日中)

  1. 椅子に座り、足裏を床につける(1分)
  2. 吐く息を1〜10まで数える。考えが浮かんだら、そっと戻る(1分)
  3. 音と体の感覚をそのまま感じ、今日の小さな願いを1つ置く(1分)

日中に気持ちを切り替えたいときも、同じ3分で構いません。

実践B ― 就寝前の5分「おやすみ瞑想」ガイダンス

ベッドに横になって行います。途中で眠くなったら、そのまま眠ってください。それが、この瞑想の正しい終わり方です。

明かりを落として、横になりましょう。体にかかっている布団の重さ、枕に頭を預ける感覚を、感じてみます。

今日一日、あなたの体は、よく働きました。まず、その体に「ありがとう」と、心で声をかけてみてください。

〔15秒あける〕

呼吸を、少しだけゆっくりにします。4つ数えながら吸って、6つ数えながら吐きます。……吸って、2、3、4。吐いて、2、3、4、5、6。

〔呼吸6回分あける〕

苦しくなったら、無理をしないでください。いつもの呼吸に戻せば、それで大丈夫です。

今度は、つま先から順番に、体をゆるめていきます。

つま先……ふくらはぎ……太もも。吐く息のたびに、力がすーっと抜けていくイメージです。

〔各部位で10秒あける〕

お腹……手……肩……そして顔。眉の間、頬、口の周り。小さな力みがあれば、吐く息と一緒に手放します。

明日のことが浮かんだら、心配を消そうとしなくて大丈夫です。その考えを、小さな紙に書いて、枕元に置くイメージをしてみましょう。「明日、考えよう」と。

今日は、ここまでで十分です。……おやすみなさい。

一人でやるときの手順カードB(就寝前)

  1. 横になり、布団の重さと体の感覚を感じる(1分)
  2. 4つ数えて吸い、6つ数えて吐く × 6回(1分30秒)
  3. つま先から顔まで、吐くたびに順番にゆるめる(2分)
  4. 浮かんだ考えは「明日に置く」。眠くなったらそのまま眠る(30秒)

習慣にする ― 最初の7日間

最初から朝と夜の両方をやろうとしないでください。どちらか1つだけを選び、今ある習慣にくっつけます。「歯みがきの後」「布団に入ったら」――この合図が、習慣の鍵です。

日やること目安
1〜2日目選んだ方を、短く試す1分でよい
3〜4日目同じ時間・同じ場所で2〜3分
5〜6日目手順カードを見ながら通す朝3分/夜5分
7日目振り返り。できた日に○、それだけで十分評価はしない

1日休んでも、習慣は壊れません。翌日に戻れば、続いています。「毎日完璧に」ではなく「週に4〜5回」を目標にしてください。

よくあるつまずき

考えが止まりません。
正常です。止めるのが瞑想ではなく、気づいて戻るのが瞑想です。1回戻れたら、1回練習できています。

眠くなります。
夜は、そのまま眠ってください。朝に眠くなる場合は、目を半分開ける、姿勢を正す、時間を短くする、の順で調整します。

呼吸に集中すると、かえって苦しいです。
呼吸から注意を外し、足裏の感覚や、周りの音に注意を向けてください。呼吸は、合う方だけの方法です。

効果がわかりません。
すぐに感じるものではありません。2週間ほど続けて、「朝のざわつき」「寝つき」など、1つだけ変化を見てみてください。

安全のために

記録シート ― ○をつけるだけ

週月火水木金土日
1週目 朝/夜○
2週目 朝/夜

やった日に○を1つ。時間も、出来の良し悪しも、書かなくて構いません。